一般に畳と呼ばれるものは、畳床と畳表から作られています。 多くの畳床(中の芯)は、「わら床」、「化学床(ポリスチレンフォームなど)」 や「ボード床(木質インシュレーションボードなど)」から作られています。ひのき畳では、その畳床(芯)は接着剤を使わずに【ひのきチップ】を縫い合わせて作られます。 歩いても横になっても心地よいクッション性があります。構造は、下図の通り、い草、麻布、薄板、ひのきチップ、薄板、麻布の6層構造になっております。 ひのきをはじめ木材には、水分を調整する機能があります。 湿度が高くなると、大気中の水分を吸収し、逆に湿度が 下がると、木が含んでいる水分を放出します。以下のグラフのように、わら畳や化学畳(ポリスチレンフォーム床) の畳と比べてもはるかに高い吸放湿性能があることが実験によりわかっております。(岐阜県工業試験場にて測定) 住宅に木材を使うことは、夏に高温多湿、冬に乾燥する日本の風土 にあった古くからの日本人の知恵であると考えます。 エアコンなどで人工的に湿度調整することもできますが、 やはり、自然の力を利用して、快適にするのが健康によいと考えております。 【ひのきの効果】 ひのきには特有の心地よいにおいがあり、 様々な働きがあります。ひのきの香りは木の大敵である腐朽菌を抑え、ダニの繁殖を抑制し、室内を健康に保ちます。 ひのきの葉が鮮魚の下に敷かれているのはカビや細菌の繁殖を抑え、また酸化を防止して腐敗から食品を守る作用があるからです。 注・施工後(数ヶ月間)はイグサの香りが強いです。香りの感覚は個人差があります。 また、木の香りが下の図のようにイライラを抑え、 リラックスした状態を作り出すこと(森林浴効果)も明らかにされ、香り成分を取り出して芳香剤や入浴剤、防虫・防菌剤などに積極的に利用されるようになりました。ひのきをふんだんに使ったひのき畳にもこうした森林浴効果、防虫・防菌作用が期待できます。
(森林総合研究所生物活性物質研究室資料より)